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縁の下の力もち
 20周年の区切りとなった日本GPは、シューマッハーのリタイアであっけない幕切れとなりました。シューマッハーの脇をすり抜けて53周を走りきったアロンソを、オフィシャルが旗を振って健闘を称えます。20年間の記憶がぎっしり詰め込まれた今年の旗は、いつになく強く、激しく振られているように見えました。

 コースが長いこともあるけれど、鈴鹿サーキットの日本GPを支えるオフィシャルは、その数450名! 自動車クラブのメンバーを中心にしながら、プロフェッショナルなオフィシャル部隊として高い評価を受けています。

 20周目のシケインで、1台のマシンのリヤサスペンションが壊れ、後部が爆発したようなアクシデントがありました。コース上に砕けたパーツが散乱し、ドライブシャフトも見え、放置したら危険な状態でした。次々にやってくるマシンの間を縫って、ひとりのオフィシャルがドライブシャフトを拾い上げて撤去しました。モニターに映ったその模様を見て、世界各国の記者が詰めるプレスルームから拍手が巻き起こりました。

photo by Fujio Hara

 レースが終った鈴鹿のコースサイドに、ちょっと嬉しい光景がありました。20周年を機に、日本GPは一端富士スピードウェイに会場を移します。その区切りの気持ちを伝えようと、レスキュー部隊が観客席にメッセージを送り、観客席からエールが返ってきたのです。テクノロジーのぶつかり合うメカニズムの戦いを、実は人間が支えていることが垣間見えて、とてもすが清々しい気分になりました。

2006年10月20日 [F1をひろめよう通信WELL!]編集責任者 山口正己

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