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ボランティアが支えるグランプリ開催

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 大雨とシャトルバスによる観客輸送計画の失敗で大混乱となった昨年の教訓を活かし、今年はスムーズな運営が概ね好評だった2年目の富士スピードウェイ、F1日本GP。その現場では多くの人たちがボランティアとして観客誘導や障害者の介助、場内の清掃などの対応にあたっていた。また、電光掲示板や大型ビジョンが見えにくい自由席エリアでは、こうしたボランティアの人たちが順位の速報を伝える「リーダーボード」を持って観戦をサポートするなんていう、なかなか面白いアイディアもあって、お客さんたちからも好評だったようだ。ちなみに富士スピードウェイの広報によると、今年の富士にボランティアとして参加した方は地元を中心に約200名もいたのだという。「自分たちの町で開催される世界的なイベントをのお手伝いをしたい」「F1の現場で働いてみたい」など、動機はさまざまだが、日本で開催されたF1がこうしたボランティアの人たちの「気持ち」で支えられていたと聞くと、F1に関わってきた人間のひとりとして何だか嬉しくなる。

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 ちなみに、海外のF1でもイギリスGPの報道センタースタッフが全員ボランティアだったりして、地元のボランティアが活躍するケースは少なくない。中でも僕にとって印象的だったのは(今は無き)インディアナポリスのアメリカGP。歴史と伝統を誇るアメリカンモータースポーツの聖地、インディでのF1開催時には会場内の交通整理やメディアセンターのスタッフなど、多くの場所でボランティアの人たちが参加し、本当に楽しそうに、そして熱心にイベントの運営を支えていた。

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 彼らの多くは長年、伝統の1戦、インディ500を支えているボランティアたち。それゆえ、現場での対応やサポートの「流儀」も北米流というか、ヨーロッパ中心のF1を見慣れた目からすると一種独特なスタイルであるため、最初は少し戸惑いも感じるのだが、「俺たちはアメリカでナンバー1のレースを長年支えてきたんだゼ!」というスタッフたちの誇りと情熱がダイレクトに感じられるその働きぶりを見ているうちに、そうしたスタイルの違いを超えて「ブリックヤード」(インディアナポリス・モータースピードウェイの別名)を抱えるインディアポリス市民の熱い気持ちがヒシヒシと伝わってくるのである。

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「自分の住む町で、もしくは自分のすむ国で、F1のように国際的なイベントが行なわれ、世界中から多くの人たちがやってくる、そうした人たちにできるだけ快適な時間を、気持ちのいい時間を過ごしてもらいたい。自分たちの町やイベントに良い印象を持って帰ってもらいたい……」というモチベーション。そんなのただの「見栄」だという人もいるかも知れないが、僕はそういう「見栄」ってとても大事だと思う。

 どんなに立派なサーキットを作っても、どんなに主催者がお金をかけても、GPの週末を共有する主催者と観客そして地域の人たちの気持ちがひとつにならなければ「素晴らしい雰囲気」は絶対に生まれない。逆にそうして「素晴らしい雰囲気」が創出できれば、それは地域の誇りにもなり、いつか地域全体のメリットとして帰ってくるはずだ。

(text by Ken KAWAKITA / photographs by Fuji International Speedway, Indianapolis Motor Speedway)

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企画会議のヒントを記事化すると……?一般メディアに採用されるとこうなる、という記事化例をお楽しみください。