男の世界、F1で働く女性たち
F1は9割が男性という男ばかりの世界。しかしその中で奮闘する女性もいます。女性でなければできない職業もあれば、性別に関係なく男性と対等に働く職業もあります。2週間に1度レースが行なわれ、世界各地を転々としながら、マシンをどんどん改良して、ライバルたちと1000分の1秒を戦うF1の世界。私たちにはなかなか想像することも難しい、そんな厳しい世界で働く女性の姿をご紹介します。
まずは女性ならではの仕事。モーターホームで食事を提供するケータリングスタッフは、細やかなサービスのできる女性スタッフが大勢。どのチームもケータリング運営会社と契約しており、そこから派遣されたスタッフがホスピタリティを担当していますが、彼らもチームスタッフと同じように世界各地を転戦してレースを裏側から支えています。
広報関係も女性スタッフ多い分野。ドライバーやチーム関係者に対する取材の調整をしたり、リリースの発行、プロモーション活動の運営などを行ないます。もちろん男性の広報スタッフもいますが、人当たりの良さや、取材者・被取材者に対する細やかな配慮といった点で、女性が多いのも頷けます。
ジャーナリストやフォトグラファーには女性は少ないのですが、TVレポーターは女性の進出も著しい分野。この辺りはTV映りの華やかさという意味合いもあると言えるでしょう。最近ではF1界のドン、バーニー・エクレストンの娘タマラさんもTVレポーターとして活躍しています。
性別に関係なく、男性と同じように働く女性もいます。数は圧倒的に少ないものの、理系の頭脳系スタッフであるエンジニアがそうです。とりわけ最近ではハイテク化が進んでいることもあり、ソフトウェア系のエンジニアに女性が少なくない状況ですが、ホンダやシェルにもF1で働く女性エンジニアがいます。肉体労働となるメカニックはさすがにいませんが、それはホワイトカラーとブルーカラーが完全に別ものとして存在する、欧州の文化によるところが大きいと言えます。
もちろんグリッドガールも女性の仕事。レース前のグリッドでドライバーのプラカードと国旗を持ち、セレモニーを行なってレースに華を添えます。主に冠スポンサーのオーダーで、モデル事務所などから派遣された女性がその役割を務めています。
そして最後にドライバー。アメリカの最高峰IRLでは今年のインディジャパンで優勝したダニカ・パトリック(右写真)のように大勢の女性ドライバーが活躍していますが、F1では70年弱の歴史の中で女性ドライバーは5名のみで、1992年のジョバンナ・アマティを最後に登場していません。ポイントを獲得したことがあるのはレッラ・ロンバルディのただ1人のみです。女性が少ない理由は、体力・筋力的な面も指摘されますが、そもそもF1をめざすドライバーの中に女性が少ないこともあります。ちなみに現在、日本では井原慶子さんや神子島みかさんなど、数名の女性ドライバーがいます。
(text by Team F1 well / photographs by Red Bull, Honda)





