4月14日(月曜日)
●先週のバーレーンGPのチェッカードフラッグを、ステテコはいた変なオヤジが振っていると思ったら、よく観りゃエリック・クラプトンじゃないの! エリック・クラプトンのフェラーリ好きはつとに有名で、そのことは[F1をひろめよう通信/WELL]vol2のHINTにも出ていたが、こんなところに出没するとは。
●エリック・クラプトンのコンサートのチケットが余ったからと、友人から誘われた数年前、一気にファンになった。武道館を揺さぶるギターのテクニックの素晴らしさは素人にもよく分かった。声も素晴らしかった。が、それより強烈に印象に残ったのは、曲が終わる毎に、一言“サンキュー!”と言って引っ込むところ。曲の思い出だとか、いわれだとか、観客の反応だとか、言ってみれば余計なことをグタグタ喋ることなく、音楽で勝負してサッサと引っ込む。この美学にほれ込んだ。きっとチェッカー振った後も、サッサと引っ込んだんだろうなぁ。かっこいい! そのクラプトンが大好きなのがF1、ちょっと自慢しておかなくちゃ。
●音楽といえば、20年ほど前のイタリアGPの会場での、バイオリニストの前橋汀子さんとカメラマンの会話も面白かった。「新しく出たレンズが200万円くらいするで大変なんですよ」とカメラマン。前橋さんは、「いいわねぇ」と言った。ストラディバリウスの弓は500万円なんだそうだ。それ比べりゃ、安い!?
●F1は芸術だ、という声に対して、冷静な意見がある。「もし芸術だったら、「バイオリンと比べてみたらいい。バイオリンはいいものは高いのでパトロンが必要だけれど、パトロンのステッカーがバイオリンに貼ってあったり、バイオリニストの背中にスポンサーの名前なんかないよね。F1でもまだまだ」。ちょっとギャフン。
●トランペッターの近藤等則さんは、1990年頃のイモラのサンマリノGPで、フリー走行を走り出したフェラーリの音を聞いて、「フェラーリが鳴いている」と言った。音とつきあっている人は言うことが違う。そしてもう一言。「エキゾーストパイプをチタンにしたら、もっと甲高い音が出るんだよね」とも。こんなところにマニアがいたのかと嬉しかった。ちなみに近藤さんは京大の工学部の出身。
●音といえば、作家の村上龍さんと、1988年に13戦のF1GPを一緒に見物した。イギリスGPの時にコーナーでエンジン音を聞きながら、「金がかかった音だよね」と言った。物書きは言うことが違う。その後、久しぶりに会った時の一言。「あのさ、F1、嫌いになったわけじゃないから」。久しぶりにF1を見たらなんというのだろう。





